Comprehensive Support Project

乳酸菌摂取と乳がんの関連性を検討する調査研究について

乳酸菌摂取に関する乳がん疫学研究実行委員会
研究代表者:戸井雅和(京都大学医学部附属病院)

本研究の調査は終了いたしました

1.研究の目的について

ヨーグルトと乳酸菌飲料のどちらを選択するか迷っているイメージ乳がんは,女性のかかるがんで最も多く,30歳代から60歳代のがんによる死亡では乳がんが第1位となっています。また,とくに40歳代では乳がんの発症が急増しています。このような背景から,乳がんの予防についてはさまざまな研究が行われてきました。低脂肪食や大豆製品の摂取,運動を行うことなどが,乳がん予防に効果があるという科学的な証拠が蓄積されています。

今回私たちは,新たに「乳酸菌」に着目し,乳がんの予防効果を検討することにいたしました。乳酸菌はマウスを使った実験で,乳腺のがん細胞の増殖を抑える効果があることがわかっています。また,人において膀胱がんの再発予防効果があることもわかっています。しかし,これまでに人において乳酸菌の乳がんの予防効果に関する研究は行われていません。主な興味の対象は乳酸菌ですが,乳がんの発症に影響を及ぼしている可能性のある生活習慣についても調査します。

さらに,今回の研究では,「過去(子供の頃など)」の生活習慣(食生活・運動習慣)について,乳がんとの関連を検討します。これまでに行われてきた乳がんの予防に関する研究では,子供の頃の生活習慣との関連を調べたものはほとんどありません。しかし,特に,子供の頃は,成長期であることや食行動パターンを決める重要な時期であることから,子供の頃の生活習慣との関連を調査することは有用であると考えています。

乳がんを発症された方のうち,同意いただけた方に関しては,手術時に切除した腫瘍の切片をお借りして,乳酸菌の摂取により腫瘍に病理的な変化があるかの検討を行うことを予定しています。本研究では遺伝子は扱いません。

私たちは,以上のような現状を背景として,乳がん予防に関して科学的な証拠に基づいた情報を提供するためにこの研究を企画しました。

ヨーグルトと乳酸菌飲料のイメージ

2.研究の概要

この研究では,乳がんを発症した方と発症していない方にご協力いただき,過去の生活習慣(食生活・運動習慣)をお聞きします。それを比較することで,乳がんの発症に影響を及ぼしている生活習慣(食生活・運動習慣)を明らかにすることができます。

この研究は,日本全国の各地域の代表的な病院の専門医の協力によって行われます。

乳がんを発症された方に関しては、病院の先生より研究の参加をお願いしております。乳がんを発症していない方へは、住民基本台帳(※)より無作為に選択した方へ研究の参加をお願いしております。

※本研究では住民基本台帳法に基づき、市町村役場より本研究が公益性の高い学術調査であることを認められ、住民基本台帳閲覧の承認を得ました。

研究の概要のイメージ

3.研究の方法

この研究は,40~55歳までの女性のうち,乳がんの手術を受けてから手術後一年以内の患者さんと,参加されることを決めた患者さんと同じ地域に住んでいて年齢が近い方を住民基本台帳からランダムに選択し,その方にご協力をお願いしています。研究期間は1年間を予定しています。

1) あなたにお願いすること

受付の女性のイメージ研究期間は1年間を予定していますが,あなたに具体的にお願いしたいのは,①「病気と健康・食生活」・②「過去の生活習慣と健康」に関する2種類の質問票にそれぞれ一回ずつ答えていただくことです。

①の質問票について

ご自宅などで時間があるときに回答してください。多くの質問が盛り込まれているため,回答には1時間程度かかると思います。しかし,お尋ねする質問はいずれも,生活習慣の実態を知るために最低限必要な情報です。また,これまでの研究によって質問票として優れていることが確かめられています。研究の主旨をご理解いただき,ぜひご協力くださいますようお願いいたします。

②の質問票について

面接調査員があなたの自宅にお伺いし,質問を実施します。面接実施にかかる時間は1時間程度です。面接調査員は,市場調査などで家庭を訪問し様々な調査を行っている専門スタッフです。

その他,研究にご参加いただく乳がんを発症された方に関しては、必要な臨床情報を担当医師より収集させていただきますが,臨床情報は固有の番号によって疫学データセンターで管理するため,個人が特定されることはありません。また,手術時に切除した腫瘍の切片をお借りした場合も固有の番号によって京都大学で管理するため,個人が特定されることはありません。

2) 研究に参加する際に次のことにご協力ください。

面接調査員はあなたが乳がんであったか,乳がんでなかったかを知りません。面接調査員がそれを知ってしまうと正しい結果が得られなくなってしまう可能性があるからです。ですので,面接調査員にはあなたの乳がんに関する情報を決して話さないでください。

3) 謝礼について

この研究ではご協力に対する謝礼として商品券(3000円分)をご用意させていただきます。謝礼は面接調査のときにお渡しいたします。また,食品の摂取状況についておひとりずつ分析した結果を返却させていただきますので,あなたご自身の食生活の維持や改善への情報として役立てていただけると考えています。

4.研究に参加されなくても,不利益をこうむることはありません

乳がんを発症された方で、担当医師より研究参加を依頼された方は、研究の参加を拒否したら担当医師に悪いのではないだろうか,適切な治療が行われなくなるのではないだろうかといった心配をされるかもしれません。たとえ,研究への参加に同意しない場合でも,あなたの治療の内容が変わるようなことはありません。

5.研究の参加はあなたの自由意思で決められます

この研究へ参加するかどうかは,あなた自身が決めることであり,あなたの自由です。また,参加に同意したあとでも,やめたくなったときはいつでもやめることができます。研究への参加をことわっても,あなたが不利益を受けることは一切ありません。

6.あなたのプライバシーを守ります

鍵のイメージあなたの記録のプライバシーは厳重に守られます。この研究で答えていただいた質問票の内容,あなたのお名前,ご住所,生年月日などの個人情報は秘密保持のもと管理され,病院の施設と面接担当者,疫学データセンターの担当者だけが閲覧します。また,研究者は質問票の内容や腫瘍の切片を個人情報が切り離された状態で使用いたします。

この疫学研究の結果は,論文や学会で発表し,今後の医療の発展に役立てていく予定ですが,公表する際に参加した個人を特定できる形で情報が使用されることは一切ありません。

※この研究で得た個人情報は主たる論文発表後,粉砕処理後廃棄いたします。

7.倫理審査委員会の承認を受けました

この研究は,「疫学研究に関する倫理指針」を遵守して行います。またこの研究に参加するすべての医療機関の倫理審査委員会で審査を受け,参加者の人権が倫理的に守られていることや医学の発展に役立つ情報が得られるかどうかなどが検討され,問題ないことが確認されています。

8.研究の組織について

この研究は,日本臨床研究支援ユニット疫学データセンターが事務局を担当し,「乳酸菌摂取に関する乳がん疫学研究実行委員会」を組織して,運営に当たります。日本の各地域の代表的な病院の専門医の協力によって行われ, 主任研究者は,戸井雅和(国立大学法人 京都大学医学部付属病院乳腺外科)です。また,この疫学研究は,公益財団法人パブリックヘルスリサーチセンターのがん臨床研究支援事業の一環として実施されます。本研究の資金は,株式会社ヤクルト本社より受委託契約により提供されています。

コールセンターコホート05担当

NPO法人日本臨床研究支援ユニット(J-CRSU)内

電話:0120-717-411, 0120-711-595

受付時間:月曜日~金曜日 10時~17時(祝祭日、年末年始を除く)

住所:〒113-0034 東京都文京区湯島1-2-12-205


・CSPORが支援している研究

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